高円寺、BLANKでの個展『日日是好日』が無事終了と相成りました。
今回の個展に関しまして色々と総括させていただく前に、まずはお寒い中、またこの様な状況の中でも御来廊下さった方々に対して、今一度御礼を申し上げたいと思います。
偶然立ち寄られた方、SNSの情報をたよりに訪ねて下さった方、以前からのお知り合いの方、様々な人々に御来廊頂き、貴重なお話を交わしていく中で僕自身も作品と、何よりお客様に対して改めてキチンと向き合う時間になりました。
これは文学作品に対してよく使われる言い回しかもしれませんが、作品というのは世間に対して発表した段階で完成しているものではなく、発表した後にあらゆる批評が為され、作品が人々の間に流通し、そこから果てしなく長い旅をして少しずつ完成に近づいていくものだと思います。
勿論人々に評価される作品だけが良い作品の定義、という単純な直結にはなりませんが、作品が人の手や意志で作り出されたものであるならば、最終的にそれが帰結する場所もまた人の中にあるのでは、というのが僕の考えです。
絵画制作というのは共同制作でもない限り結構孤独なものなので(僕の場合は特にそうですが)描いている内に自分の中に毒を溜め込んでしまう、といったことがよくあります。こうして会場でお客様とお話しすることはそうした毒を抜く浄化にもなりますし、僕にとっては作品の完成度を高める為にも必要なことなのです。
とはいえこうした状況ですので、批判がなされるのも当然のことかと思います。こうした非常事態下での開催となってしまったことに関しまして、お詫び申し上げます。
これからの個展開催に関しましては暫く状況を見つつ、ということになるでしょうが現在の感染状況が収束していけば、また皆さんとお話させて頂く機会を設けますのでその折は宜しくお願い致します。
また、作品に関して逐一ブログを更新させて頂くかもしれませんが、お手すきの際にでも流し読んで頂ければ幸いです。
余寒の残る2月ですが、皆様どうぞご自愛ください。